レモンの木に剪定は必要？剪定時期や方法、収穫・摘果についても解説

レモンを庭木や鉢植えで育てている家庭は多く、適期がきたら収穫することも可能です。

植物全般に言えることではありますが、健康的に生育するためにレモンの木も剪定は欠かせません。

しかし「レモンの木を自分で剪定できるの？」「どこを切ったらいいかわからない」という人もいるでしょう。

本記事では、レモンの生育を保つために正しい剪定時期や剪定方法、また収穫時期や摘果まで順に解説します。

 

レモンの剪定をしないとどうなる？

レモンの木を剪定しないと、栄養が全体に行き渡らず生育に乱れが生じます。

果実のつきが悪くなったり、収穫量が減ってしまったりする可能性もあり、また病害虫の発生や枯れる原因などトラブルを引き起こす恐れもあります。

レモンの木は放置せずに、適切な時期に正しい剪定を行いましょう。

 

レモンの剪定時期

レモンの剪定は、2月〜3月が適期です。

この時期はレモンの木にとって休眠期にあたり、剪定によるダメージを回復させながら成長期に向かうことができます。

夏になると生長が盛んになるため、剪定で木を傷めてしまうこともあり遅くても4月までに剪定を終えるようにしましょう。

また、レモンは寒さに弱いため冬の剪定もおすすめできません。

 

レモンの剪定方法【図解】

レモンの剪定は、樹齢によって変わります。

若木（樹齢1年〜3年）の間は、軽い剪定にとどめ枝を伸ばすようにしましょう。

剪定に必要な道具は以下の通りです。

 

剪定に必要な道具 剪定バサミ 剪定ノコギリ 厚手の手袋 脚立 癒合剤 ゴミ袋

 

基本は剪定バサミで枝をカットし、太い枝は剪定ノコギリを使います。

またレモンにはトゲがあるため厚手の手袋を用意しておきましょう。

癒合剤は切り口に塗る保護剤のことで、雑菌や雨水の侵入を防ぐ働きがあります。

では、各樹齢に合わせた剪定方法を順に解説します。

 

樹齢1年目：剪定はしない

地植えであっても鉢植えであっても1年目のレモンに剪定は必要ありません。

 

樹齢2〜3年目：開心自然形仕立てをする

2〜3年目のレモンには、間引き剪定と開心自然形仕立てを取り入れます。

間引き剪定は、不要な枝を切ることで風通しや日当たりをよくする効果があります。

開心自然形仕立てとは、地面から伸びる主枝を3本決めて生長とともに横に広がるように樹形を整えることです。

作業のコツは、縦に伸びるレモンを低く育てること。

そうすることで収穫がしやすくなったり、栄養が行き渡りやすくなったりします。

手順を解説します。

手順 地面から20cm以上の高さにある主枝を3本選ぶ 主枝以外の不要な短い枝を間引く

手順 主枝・亜主枝（主枝の真ん中から出てる元気な枝）の先端3分の1を切る 横に広がるように誘引する 切り口に癒合剤をまんべんなく塗る

 

なお不要な枝とは、細い枝・元気がない枝・混み合った枝・樹形を乱す枝のことです。

このときトゲがあれば切り落としましょう。

トゲを残していると怪我を伴う可能性だけではなく、風などによってトゲが実に傷を負わせるかもしれません。

傷口から雑菌が繁殖し、実が育たなくなる恐れがあります。

生育にダメージはないので、見つけたら切り落とすようにしましょう。

 

樹齢3年以降：樹形を整える

3年目以降のレモンは樹形を整える剪定を行います。

株の根元から生えてる枝や前年に実をつけた枝、混み合った枝を中心に剪定します。

枝の根元を残していると枯れる原因になることがあるので、付け根から切るようにしましょう。

ただし、たくさん枝を切ってしまうと葉が薄くなったり、花芽を切り落としたりするリスクがあるため十分注意するようにしてくださいね。

 

レモンの収穫時期・方法

レモンの収穫時期は、11月〜2月ごろまでが適しています。

園芸用のハサミでヘタの1cmほど上をカットしましょう。

このときトゲがある可能性があるので、厚手の手袋を着用するようにしてください。

収穫のコツは、ちょっと早めに収穫すること。

実が黄色くなり始めたころに収穫し、室内で寝かすことでさらに美味しくなります。

 

摘果作業

たくさん実ったレモンを放置していると、栄養が分散されずに全体の品質が落ちてしまうので摘果作業を行います。

摘果は、8月ごろが適しており、木の下のほうについている小さなレモンから摘み取ります。

収穫と同様に摘み取る作業で問題ありません。

摘果作業をもったいないと思わずに、「美味しいレモンを収穫するため」「翌年の実つきをよくするため」と、行うようにしましょう。

 

レモンの剪定に失敗したらどうなる？

レモンの剪定の失敗例に、「実がつかない」「花が咲かない」といったことが挙げられます。

原因として考えられるのが、剪定時期を誤った・剪定をしすぎた、この2つです。

レモンの剪定時期は、2月〜3月です。

夏・冬の剪定は木にダメージを与えることになるので控えるようにしましょう。

また、剪定しすぎた場合、花芽を切り落としている可能性があります。

不要な枝だからといって剪定をどんどん進めてしまうと本来残すべき枝を切り落とすことになりかねないので慎重に行うようにしてください。

剪定とともにトゲを切り落とすことも忘れないようにしましょう！

なお、摘果を行っていないようであれば、前述を参考に8月ごろに行うことをおすすめします。

 

まとめ

レモンは上にどんどん伸びていく植物で、剪定をせずに放置していると大木になることもあります。

育てやすいことから庭木に植えている家庭も多いですが、必ず適期には剪定を行い、生育を保つことが求められるのです。

ただ、レモンの剪定は決して簡単なものではありません。

仕立てる？横に広げる？と難しい点も多いかと思います。

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