ナズナとぺんぺん草の違いとは?毒性や効能・人気レシピ3選を紹介

「ペンペン」と三味線のバチのような実を鳴らして遊んだ、懐かしいぺんぺん草。

実は「ナズナ」の名で知られる春の七草の一つで、古来より健康を支える食材として親しまれてきました。

本記事では、毒性の有無や気になる効能、一番美味しいと言われる「根」を味わうコツ、そして似た野草との見分け方を紹介します。

身近な雑草が、今晩の食卓を彩る主役に変わる知恵をお届けします。

 

ナズナ(ぺんぺん草)の特徴と名前の由来

名前 ナズナ
種類 アブラナ科ナズナ属
開花時期 2月〜6月
花色
  • 白色
生息環境
  • 田んぼのあぜ
  • 休耕田
  • 庭先
  • 公園
  • 土手
  • 時には屋根の上

…など

 

春の野原を彩るナズナ、別名「ペンペングサ(ぺんぺん草)」。

素朴な白い花を咲かせるこの草は、私たち日本人にとって非常に馴染み深い存在です。

春の七草の一つでもあり、早春の若芽は古くから食用や薬用として利用されてきました

少し辛味があり、シャキシャキとした食感があります。

 

ナズナとぺんぺん草の違いは?

ナズナとぺんぺん草は全く同じ植物です

「ナズナ」が標準和名で、「ぺんぺん草」は親しみを込めた通称なのです。

三味線を弾くバチのような形をした実が、三味線の音色「ペンペン」という擬音と結びついたことが由来とされています。

子どもの頃、この実を少し引っ張って振ると「ガラガラ」と音がする遊びを楽しんだ人も多いのでは?

 

ナズナの花言葉

ナズナには、「あなたに私のすべてを捧げます」という情熱的な花言葉があります

道端で踏まれてもなお力強く咲き、根から実まで余すところなく活用できるその健気な姿を象徴しているのかもしれませんね。

一方、怖い花言葉は持ちませんが「別れ」「懐かしい思い出」という花言葉があり、これは子どもの頃に遊んだ記憶や、冬から春へと季節が移り変わる時期に咲くため、時の流れを感じさせることから名付けられたとされます。

 

ナズナには毒性がある?

ナズナに毒性はありません。 

古くから「春の七草」の一つとして食べられてきた歴史が、その安全性を証明しています。

ただし、公園や道端のものは除草剤や犬の散歩による汚染リスクがあるので注意が必要です。

また、ほうれん草などと同様に「シュウ酸」が含まれているため、大量に生食するのは避け、適切に下処理をすることが大切です。

 

ナズナは生で食べられる?美味しい時期と下処理のコツ

ナズナを美味しく安全にいただくには、少しの工夫が必要になります。

 

生食よりも加熱がおすすめな理由

ナズナは生でも食べられます。

しかし、独特の「草っぽい香り」と、先ほど触れたシュウ酸が気になるところです。

サッと熱を通すことで、香りが風味へと変わり、食感も格段に良くなります

とくにおひたしや和え物にするなら、下茹でが必須なので覚えておきましょう。

 

美味しい根を食べるための裏技

意外かもしれませんが、ナズナは根っこが最も風味豊かで美味しいと言われています

ゴボウのような香りと甘みがあるのですが、土を落とすのが大変です。

そこで振り洗いを行いましょう。

ボウルにたっぷりの水を張り、根を持ってジャブジャブと激しく振ることで、繊維の隙間に入り込んだ土を効率よく落とすことができます。

 

食べられない部分はどこ?

ナズナには「明確に毒で食べられない部分」はありません

ただし、美味しくなくて食べられない時期があるので要注意です!

中心から茎が長く伸び、花がたくさん咲いた状態(トウ立ち)になると、茎が繊維質で非常に硬くなってしまいます。

美味しくいただくのなら、花が咲く前の「ロゼット状(地面に平らに葉を広げた状態)」の若芽を狙うのがおすすめです。

 

ナズナを美味しくいただく人気レシピ3選

ナズナは春の七草として粥に入れるだけではもったいないほど、料理の幅が広い食材です。

特徴的な香りと、根の旨みを活かした3つのレシピを紹介します。

 

レシピ①:ナズナのごま和え・おひたし

ナズナの風味をダイレクトに感じるなら、定番のおひたしです。

 

<作り方>

  1. サッと塩茹でしたナズナを冷水にとる
  2. 水気をしっかり絞る
  3. すりごま・醤油・砂糖で和えて完成

 

茹で時間は30秒〜1分程度でOK

短時間で仕上げることで、ナズナ特有のシャキシャキとした食感と鮮やかな緑を残すことができます。

 

レシピ②:ナズナの根のきんぴら

ぺんぺん草とは思えない仕上がりになるきんぴらです。

 

<作り方>

  1. きれいに洗ったナズナの根(葉がついたままでもOK)をごま油で炒める
  2. 醤油とみりんで甘辛く味付けしたら完成

 

根っこに含まれる滋味深い香りは、ごま油と相性抜群です

ゴボウよりも柔らかく、上品な仕上がりになります。

 

レシピ③:ナズナのチヂミまたは餃子

チヂミ・餃子にすれば、野草のクセが気にならなくなったり、お子様も食べやすくなったりします。

 

<作り方>

  1. ナズナを細かく刻む
  2. 【チヂミの場合】チヂミ粉に混ぜる
  3. 【餃子の場合】塩揉みしたナズナを豚肉に混ぜて餡を作る
  4. カリカリになるまで焼く

 

ナズナにはニラのような強い刺激臭がない代わりに、加熱すると上品な春の香りが立ちます

お肉の脂っこさをナズナが爽やかに中和してくれるのでたくさん食べられますね。

 

古くから親しまれるナズナの驚くべき効能

ナズナは古くから無病息災を願って食べられてきました

さらに、民間療法や生薬としても重宝されてきており、まさに身近なスーパーフードと言えるでしょう。

その効能や栄養素などについて詳しく解説します。

 

生薬「薺(せい)」としての役割と栄養素

漢方の世界では、開花期のナズナを乾燥させたものを「薺(せい)」あるいは「薺菜(せいさい)」と呼びます

古くからその薬効が利用されてきました。

圧倒的な栄養価は、現代の野菜と比較しても引けを取ることはありません。

 

含まれている主な成分 成分の効果
鉄分・カルシウム 血液と骨の健康をサポートする

疲労回復、感染病から身体を守る

ビタミンA・B・C 粘膜を保護する

疲労回復や美肌をサポートする

食物繊維 整腸作用を促し、お腹の調子を整える

 

現代人に嬉しい健康サポート効果

忙しい現代人は、浮腫みや眼精疲労が蓄積して、排出できていない傾向にあります

そこでおすすめなのがナズナです!

ナズナは、デトックス効果があり、疲れた現代人の身体をサポートすることが可能。

食事や漢方などから摂取するようにしましょう。

 

  • 浮腫み解消
  • 止血・血管ケア
  • 視力や内臓の養生

 

とくに体調に揺らぎがでやすい春にこそ欠かせない植物です!

 

間違えやすいナズナに似た花との見分け方

ナズナは白くて小さな花を咲かせますが、似たような姿をした野草がいくつか存在します。

見分けるポイントは、花ではなく実の形!

よく間違われる2つの植物を比較してみましょう。

 

マメグンバイナズナとの違い

ナズナとマメグンバイナズナの最大の違いは実の「数」と「形」です

ナズナよりも実が密集して、茎にびっしりと円形のコインのような実がつきます。

ただし、根は食用に適しておらず若い葉、花、若い種子(実)を利用しましょう。

 

ナズナ マメグンバイナズナ
実の形 逆三角形 円形・軍配型
花のつき方 茎の先にまとまって咲く 茎に沿って長く連なる
葉の質感 柔らかく、産毛がある 少し硬めで、光沢がない
根まで美味しく、香り高い 苦味や辛味が強い
生息環境 どこにでも生える 乾いた道端や空き地

 

マメグンバイナズナは、北アメリカ原産の帰化植物です。

ナズナと同様にアブラナ科の植物で、4月〜7月頃が開花時期で、荒地に自生しています。

 

タネツケバナとの違い

タネツケバナは、実がツノ型で上を向いてピンピン跳ねているように見えるのが特徴です

食べられはしますが、ピリッとする辛味があり、茹でておひたしや和え物、汁の実にするのがおすすめです。

水辺に生えることが多いため、食用にする場合は必ずよく洗ってくださいね。

 

ナズナ タネツケバナ
実の形 逆三角形 細長い棒状
花のつき方 茎の先にまとまって咲く 茎の先に数個固まって咲く
葉の質感 柔らかく、産毛がある 柔らかく、ツヤがある
根まで美味しく、香り高い 辛味がありクレソンに近い
生息環境 どこにでも生える 湿った場所

 

タネツケバナ(種漬花)は、アブラナ科タネツケバナ属の越年草(二年草)で、主に春の田んぼや湿地、道ばたなどに群生する身近な植物です。

3月〜5月頃に開花します。

 

まとめ

春の訪れを告げるナズナは、通称ぺんぺん草のことです。

雑草ではありますが、正しく処理すれば美味しくいただくことが可能な、非常に優秀な和製ハーブと言えます。

その効能は、古くから活用されており、浮腫み解消や疲労回復、美肌サポートなどの効果に期待できます。

毒性もないため安心して生食で食べられますが、さらに美味しくいただくなら花が咲き誇る前の「ロゼット状」の時期に採取し、軽く下茹でするのがおすすめです

とくに風味豊かな根っこは、丁寧な振り洗いで土を落とし、きんぴらやチヂミにすることでナズナの旨味を発揮します。

もし採取で迷ったら、実の形が「三角形」であることを確認してください。

ぜひ今年の春は、食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。

       

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