
庭や家の周辺に樹木・草花・生垣を植えていると外からの目隠しができたり、防火・防音・防風といった生活被害から守ってくれたりします。
ただ一度植えたら放置していいものではなく、日々の手入れや剪定などが必要です。
とくに植栽は生長とともに根が張り根詰まりを起こすことがあるため植え替えをします。
生垣の場合は枝葉が伸びてきたら剪定をしますが、状態に合わせて刈り込みをすることもあります。
しかし、植栽の植え替えも生垣の刈り込みも作業の難易度は少々高めなので、自分でする場合はきちんと知識を入れてから進めるようにしましょう。
今回の記事では、植栽・生垣それぞれについて詳しく解説します。
庭木の植栽・植え替えについて
まずは、庭木の植栽・植え替えについて解説します。
植栽とは何を指すのか、植え替えはなぜ必要なのかを正しく把握しましょう。
植栽とは
植栽(しょくさい)とは、庭や玄関まわり、アプローチ、塀など、敷地に植える樹木や草花のことを言います。
地面に直接植えている植物も、花壇やプランターに植えているものどちらも植栽です。
また、生垣の代わりに植えた樹木や建物の屋上に植えた植物なども植栽の一種として扱われます。
似た言葉に「植樹」がありますが、植樹は主に幹が枝より生長する大きな木のことを指すため対象が異なります。
植栽の植え替えはなぜ必要?
植え替えとは、植栽の生長に合わせて場所を移動させたり、鉢・プランターを入れ替えたりする作業のこと、またはその植物のことです。
地植えであっても、鉢やプランターで育てていても、植栽の生長とともに根詰まりの状態になることがあります。
地植えの場合は、根が土から出ている状態が危険信号。
鉢やプランターの場合は、根が張ってきます。
根詰まりの状態になると、水はけや通気性が悪くなり生長が止まる原因になるため放置せず対処しましょう。
水をあげてもすぐ土に吸収されないときは、すでに根腐れを起こしているかもしれません。
人気の植栽ランキングTOP10
次に、人気の植栽をランキング形式で紹介します。
第1位:シマトネリコ
シマトネリコは、自宅のシンボルツリーとして絶大なる人気があります。
比較的安価で手に入り、入手も難しくないため植栽に詳しくなくても取り入れやすいです。
葉が小さく、枝も細いためそよ風でも優雅になびき、その姿に癒されること間違いなしです!
ただし、生長スピードが速いため手入れに悩まされるかもしれません。
自分で剪定する場合は2〜3mに抑え、それ以上伸ばすなら手入れは業者に任せるのがいいでしょう。
第2位:イロハモミジ
イロハモミジは、真っ赤な紅葉が有名な落葉高木で日本人にとって親しみ深い樹木です。
公園や河川敷にあるイメージですが、自宅の庭に植える人も多いです。
紅葉した姿は美しく見ものなのはもちろん、実は春先に小さな花を咲かせることをご存知ですか?
葉の下に赤くて小さな花が垂れ下がっているので、植栽の際にはぜひ楽しみにしてくださいね。
第3位:ヤマボウシ
株立ちヤマボウシは、初夏に花を咲かせ、夏に葉、秋には紅葉します。
一年を通して鑑賞することができるため人気が高いです。
家の雰囲気にマッチしやすく、上向きに花を咲かせることから2階からもその姿を見ることができます。
ヤマボウシは病気になりにくい植物ですが、高温多湿になる環境を苦手とするので控えるようにしましょう。
第4位:オリーブ
庭木の定番でもあるオリーブは、おしゃれな見た目から人気が高いことは言うまでもありません。
常緑樹のため冬も葉を付け、またボリュームがあることから存在感もあります。
オリーブといえば実のイメージが強いですが、5月下旬〜6月上旬に白い花を咲かせるので違った表情が見られるのも楽しみの一つでしょう。
また生育が早く、病気や気候の変化に強いため初心者にもおすすめです。
ただし、オリーブの枝は細く強風で折れたり傷んだりするため剪定する必要があります。
また1本だけでは受粉できず、結実させたいときは2種類以上の品種を植えるようにしましょう。
第5位:ジューンベリー
とにかく可愛さ重視で選ぶならジューンベリーです。
細丸い葉に、小さな白い花、赤い実、すべてに『かわいい』が詰まっています。
ジューンベリーはそのまま食べることができ、ジャムにしても美味しく頂くことができます。
目でも口でも楽しませてくれる植栽なのです。
第6位:ハイノキ
ハイノキも冬に落葉しない常緑樹です。
ただし、冬の寒さで一時的に葉が落ちることがあります。
軽やかな葉と細い枝が自然な雰囲気を演出し、涼しげな印象を与えるのが人気ポイントです!
直射日光・夏の西日は避けて、乾燥にも弱いため半日陰になる場所で育てるのがいいでしょう。
デリケートな樹木として扱うことをおすすめします。
第7位:シラカシ
日本の代表的な庭木の一つ「シラカシ」。
目隠し効果や防風対策、防火の役割があります。
負担がかかる刈り込みにも耐えられる木のため、並べて生垣のようにするのもおすすめです。
枝の伸びが良く、透けてるような繊細な葉が美しく軽やかな印象を与えます。
見落としがちなのですが、4月〜5月に黄褐色の連なった小さな花を咲かせるので、植栽に選んだ際は見逃さないようにチェックしてくださいね。
第8位:アオダモ
涼しげな葉・白みがかった木・秋の紅葉、と素晴らしい特徴を持つアオダモは、シンボルツリーとして根強い人気があります。
5〜15mほどの高さまで生長するため、育てやすいように剪定をしてあげるといいでしょう。
生長スピードは遅いのでこまめに手入れはしなくても大丈夫です。
また、日陰でも問題なく育つため日差しが当たらないスペースへの植栽でも心配ありません。
このように見た目の美しさと育てやすさからアオダモは選ばれやすいのです。
第9位:ハナミズキ
ヤマボウシと似た樹木にハナミズキがあげられます。
どちらもミズキ科ミズキ属に分類される品種のため似ているのは当然でしょう。
大きな違いは、ハナミズキはアメリカ産であり、ヤマボウシは日本産なこと。
また、ハナミズキは4月〜5月に開花しますが、ヤマボウシは初夏に開花します。
春に白やピンクの花を咲かせ、秋には紅葉、冬には落葉し、季節を感じることができます。
ハナミズキは樹形崩れが起きにくく、簡単な剪定で問題ありません。
寒さに強いですが、乾燥には弱いため真夏の直射日光は避けるようにしましょう。
第10位:ソヨゴ
小さくて可愛らしい果実が印象的なソヨゴもシンボルツリーとして人気が高いです。
見た目はもちろんのこと、手入れの手間がかからない、季節を感じられることが理由にあげられるでしょう。
ソヨゴの生長スピードは遅く、庭木用のソヨゴはおよそ3mくらいで植えられていることがほとんどです。
楽しめるのは果実だけではなく、緑の葉が風が吹くたびにカサカサと音を立てたり、初夏には控えめな白い花が咲いたりと風情ある庭になります。
赤い実を育てたい場合は、雌株に実るため雄株も近くに植えるようにしましょう。
植え替えの費用相場
いくらお手入れをしていても害虫に食されたり、自然災害の影響を受けたりすれば植栽は傷を負ってしまいます。
弱った植栽を素人が対処するのは困難なため、業者に依頼するのがいいでしょう。
しかし、植え替え費用は植栽の種類や高さ、業者によって異なります。
およその価格にはなりますが、以下を参考に検討してください。
植栽の高さ | 費用相場 |
3m未満 | 10,000円〜 |
5m未満 | 15,000円〜 |
5m以上 | 20,000円〜 |
TAKUMeeでは、最大3社からの無料見積もりをご案内しています。
明確な費用を確認するようにしましょう。
生垣・刈り込みとは
生垣(いけがき)とは、敷地周辺に生きてる植物を塀の代わりに植えた垣根のことです。
生垣を作ることで外からの目隠しになったり、華やかな印象になったりします。
一方で、生きている植物のためメンテナンスが必要になります。
水やりや剪定、刈り込みといったお手入れをするようにしましょう。
生垣におすすめの樹木は、病害虫に強くて刈り込みに向いているもの。
常緑樹は落ち葉が少ないため掃除が楽です。
季節を感じられるものだと落葉樹がおすすめです。
刈り込みとは、木の形を四角や丸に整えるために、枝葉を同じ長さに切り揃えることです。
刈り込みをするときに、将来花や実が付く予定の枝を切ってしまう可能性があるため注意しなければなりません。
刈り込み時期や深さに配慮すれば花付きの生垣にすることは可能ですが、素人では難しいため業者に依頼するのがいいでしょう。
生垣と垣根の違い
生垣は、生きてる植物を塀代わりにしている一方で、垣根(かきね)はブロックやフェンス、竹などで塀を作っています。
垣根の目的も生垣と同じく、目隠し、防犯、プライバシーの確保などです。
生垣にするか、垣根にするかは家の雰囲気に合わせるといいでしょう。
生垣の刈り込み時期は?
生垣の刈り込み時期は、常緑樹と落葉樹によって異なります。
常緑樹の場合、3月〜4月または、6月〜7月に行うといいでしょう。
軽めの剪定であれば9月〜10月ごろに行っても問題ありません。
真冬・真夏は常緑樹は弱りやすいため、避けていれば特段大きな被害には合わないはずです。
ただし、葉を多く切ってしまうと光合成できずに枯れてしまう可能性があるので注意してください。
落葉樹は、12月〜2月が適期であり、軽めだと6月〜7月に行うといいでしょう。
ポイントは落葉後です。
休眠期に入ってからしっかり刈り込み作業をし、夏前に風通しを良くするために軽めの剪定をすると生き生き育ちます。
自分で生垣の刈り込み・剪定するコツ
生垣の刈り込み・剪定は自分ですることができます。
ただし闇雲にはじめても失敗する可能性が高いため、コツを押さえて行いましょう。
とくに刈り込みは素人には難しいかもしれません。
心配な方は、業者に依頼するのがおすすめです。
刈り込み・剪定に必要な道具
刈り込み・剪定に必要な道具は以下の通りです。
それぞれ違った道具も必要になるので、自分で刈り込み・剪定を行う際はすべて揃えるようにしましょう。
生垣の刈り込みに必要な道具
|
刈り込みバサミは、刃が長く大きいことから枝葉をきれいに刈り取れる一方で、扱いが難しいという点があります。
重量なものが多いイメージですが、最近では持ち手がアルミ製の軽量ものもあるため使いやすいハサミを選びましょう。
また、生垣は高いため脚立は欠かせません。
熊手は作業後に枝葉をかき集めるために必要になります。
生垣の剪定に必要な道具
|
剪定バサミは、小枝や伸びた枝を切り揃えるのに役立ちます。
細かい剪定に向いているため生垣の奥の混み合った枝も切りやすいです。
植木バサミも剪定バサミ同様に細かな剪定に向いており、指を通す部分が広いため長時間使っても疲れません。
剪定ノコギリは太い枝を切るための道具、バリカンは枝葉を切り揃えるために準備します。
刈り込みバサミの使い方に気を付ける
刈り込みバサミは、使い慣れていない人にとっては扱いが難しいです。
両手で持って切っていくのですが、そのまま両手を動かしてしまうと刃先が安定しないため仕上がりが不安定になります。
刈り込みをする面にハサミをあてて、片方の刃を定規代わりに、もう片方の刃で均一になるようにカットします。
とはいっても、とても難しい作業になるため失敗する確率が高く、業者にお任せするのがベターです。
刈り込み・剪定時期は守る
生垣の刈り込み・剪定時期は必ず守るようにしましょう。
常緑樹と落葉樹では時期が異なります。
樹によって特性が違い、弱らせないようにするためです。
前述にある、時期を参考に作業するようにしましょう。
枝を切るときは位置を大切にする
枝を切るときは芽を傷つけないように気をつけましょう。
芽の3〜5mm上を切るのがベストです。
太い枝の場合、樹皮が裂けて幹を傷つける可能性があるため一回で切り落とそうとしてはいけません。
まず切り落とす場所を決めて、数cm下(付け根に近い場所)に切り込みを入れます。
そうすることで樹皮の裂けを防ぐことができます。
下から上に向かって刈る
作業をするときは、下から上に向かって刈るようにしましょう。
樹木の芽吹く力が上枝のほうが強いからです。
上から下に向かって刈ると下枝を刈り過ぎてしまう可能性があり、芽吹きにくい下枝が枯れてしまうかもしれません。
「下から上に刈る」この基本を守るようにしましょう。
生垣の刈り込み・剪定の費用相場
生垣の刈り込み・剪定の費用は、高さや幅、業者によってさまざまです。
また、価格パターンもそれぞれで作業人数もしくは、対象面積で設定している場合があります。
以下の費用はあくまで目安になりますが、参考にしてください。
価格パターン | 費用相場 |
一人あたり | 15,000〜30,000円 |
1mあたり | 2,000〜30,000円 |
別途、処分費用がかかることもあるため、見積もりをとって正確な費用を算出してもらいましょう。
サービス一覧
TAKUMeeでは、専門技術の高さと豊富な経験を有する造園業者を厳選し、複数の地元造園業者からの無料見積もりをご案内しております。
刈り込み・剪定はもちろん、伐採や外構工事、植木関連など幅広く請け負っています。
サービス一覧からご確認ください。
サービス一覧 | 費用の相場 |
---|---|
伐採 |
|
処分 |
|
雑草駆除、対策 |
|
外構工事 |
|
植木関連(販売、植栽、植替え) |
|
こちらの費用も目安になります。
業者・地域によって費用は異なるので、無料見積もりにてご確認ください。