もみじの剪定方法|夏の剪定は失敗の原因!剪定時期やお手入れ方法を解説

秋に色づく紅葉を自宅のお庭や盆栽(鉢植え)で楽しんでいる人も多いでしょう。

しかし、意外ともみじの成長は早く、樹形を保つためや枯れないために剪定作業が欠かせません。

「庭にもみじの木を植えている」「盆栽でもみじを育てている」そんな人たちに向けて、本記事ではもみじの剪定時期や方法、失敗しないコツ・お手入れ方法を詳しく解説します。

 

もみじの特長

もみじとは、カエデ科カエデ属の一種です。

もみじの中にも種類があり、大きく分けると「イロハモミジ」「ヤマモミジ」「オオモミジ」の3種類があります。

一般的に庭木として、取り扱われているのはイロハモミジが多いです。

 

また、もみじと似た葉に「楓(かえで)」があります。

それぞれの特長を比較してみましょう。

もみじの特長 楓の特長
1枚の葉に6〜7箇所に切れ目が入っている 1枚の葉に3〜4箇所に切れ目が入っている
葉の切れ目が深い 葉の切れ目が浅い
濃く紅葉する 紅葉する

 

もし、庭木が楓の可能性があったとしても管理方法は変わらないので、もみじと同じように剪定し季節の変化を楽しみましょう。

 

もみじの剪定時期

もみじの剪定は、11月〜2月の寒い時期が最適です。

冬は木が休眠に入り、落葉期になるため不要な枝が見えやすくなります

またバッサリ剪定してもダメージを与えにくいというメリットもあるからです。

一方、真夏の剪定はおすすめできません。

成長期のため、剪定すると樹液が止まらなくなり木が衰退する原因になるかもしれないからです。

もし夏の剪定を試みるなら、7月初旬までに止め、樹形を整える程度にしましょう。

 

もみじを剪定しないとどうなる?

もみじの木は、放っておくと10m以上に育ちます。

成長スピードが早いことでも知られており、綺麗なもみじの樹形を保つには適度な剪定が求められるのです。

枝が混み合ったり、葉が生い茂ったりして日当たり・風通しが悪くなれば害虫の発生や枯れる原因にもなるでしょう。

このような事態を避けるためにも、もみじの木は絶対に剪定が必要になります。

 

もみじの剪定に必要な道具

もみじは非常に繊細な植物なので、基本的に手で剪定を行います。

細い枝は手で折ることができますし、葉は揉み切ることができます。

そのため、軍手もしくは剪定用の手袋を用意しましょう。

手で折るには太い枝も中にはあるため剪定バサミや剪定ノコギリ、高い枝をカットするために脚立もあると安心です。

また、切断面を保護する癒合剤も害虫予防のため準備しておいてください。

もみじの剪定に必要な道具

  • 軍手もしくは剪定用の手袋
  • 剪定バサミ
  • 剪定ノコギリ
  • 脚立
  • 癒合剤

 

もみじの剪定方法【図解】

もみじの剪定は、目的に合わせた方法を用いることが大切です。

次に、4つの剪定方法について説明するので習得しましょう。

 

樹形を整える剪定

もみじの剪定は、主に樹形を整えるために行います。

もみじの枝はグングン伸びていくので、不要な枝をカットし空間を作りましょう。

若い芽(ひこばえ幹からでる芽(胴吹き芽)も手で摘み取ります。

 

ポイント

  • 重なり合っている枝・飛び出す徒長枝・内向きの新芽や枝を剪定する
  • 葉はある程度残す
  • 太い枝は2〜3本残し、細い内側の枝をカットする

 

透かし剪定

透かし剪定とは、枝葉を剪定し、風通しや日当たりを良くする方法のことです。

枝が混み合っている場合は、7月初旬までに透かし剪定を行い真夏を迎えましょう。

切り口が目立たないように元からしっかりカットし、切り残しがないようにします。

ポイント

  • 太い枝ではなく細い枝をカットする
  • 切り口は斜めにならないよう垂直にカットする
  • もみじの上品さを残す剪定を意識する

 

大きくなりすぎた剪定

大きくなりすぎたもみじを小さく育てたいなら、太枝を切って「切り戻し剪定」をしなくていけません。

太枝を切るため、木へのダメージ・樹液を考慮して冬に行うのが最適です。

枝の分岐点を見つけ、つけ根から切り落とします。

コンパクトなもみじの木を保ちたい場合は、この剪定を毎年行うといいでしょう。

ポイント

  • 枝の切断面には癒合剤を塗る

 

盆栽の剪定

もみじを盆栽(鉢植え)で育てる場合、枝の剪定はしません。

「葉透かし」「葉刈り」「葉切り」といった剪定方法を行います。

 

葉透かし(通気性を良くする) 大きく重なっている枝葉を切る
葉刈り(盆栽の形を整える) 葉の根元をハサミで切る

※木に負担がかかるため適度に行う

葉切り(老いた盆栽を剪定する) 葉の先端を切る

 

メインの剪定は「葉透かし」です。

定期的に行うようにしましょう。

 

もみじの剪定を失敗しないコツ・お手入れ方法

もみじを剪定するうえで、失敗を招く注意点があります。

以下のコツを押さえながら、もみじの生育を楽しみましょう。

 

夏の成長期に剪定はしない

もみじの木にとって、夏は成長期です。

そのため、枝を切り落とすとグングン枝が伸びてしまいます。

成長する枝に養分が行き渡り、葉の成長が妨げられ秋に綺麗な紅葉が見られなくなるかもしれません。

樹液が止まらなくなり、切り口を防ぐことができないリスクもあることから夏場の剪定は控えることをおすすめします。

 

暴れもみじは冬まで待つ

夏に大きく剪定をすると、成長期の反動で「暴れ」と言われる現象が起きることがあります。

もし暴れもみじが発生しても、冬まで剪定するのは待ちましょう。

暴れが起こるのは、剪定による刺激が原因です。

刺激を与えないよう、冬の休眠期にゆっくり強剪定(バッサリ剪定)を行います。

少しずつ切り落とし作業をしながら、樹形を整えることを意識しましょう。

 

剪定・水やりに気を配る

もみじは、剪定を怠ると枯れてしまいます。

また、水やりが少ないと栄養不足に陥ることもあり、どちらにも気を配ることが大切です。

適切な時期・方法で剪定を行い、正しい水やりを行いましょう。

次項にあるお手入れ方法を参考にしてみてくださいね。

 

もみじのお手入れ方法

もみじを元気に育てるためには、1年を通してこまめにお手入れすることが重要です。

お手入れの時期やポイントを以下の表にて確認しましょう。

 

お手入れ方法 時期 ポイント
水やり 通年 夏:朝と夕方

春秋:1~2日に1回

冬:乾燥したら水やり

肥料 1月〜2月

4~5月(成長期)

9~10月(充実期)

緩効性肥料か有機質肥料を使用
害虫予防 殺虫剤を使用

定期的な剪定

(風通しや水はけの良い環境を整える)

 

まとめ

もみじの剪定は自分で行うことはできますが、正しい知識とコツが必要です。

最適な剪定時期は落葉期の11月〜2月の寒い時期が最適であり、この時期に剪定することでもみじへのダメージを最小限に抑え、春の成長を促します。

樹形を整え、大きくなりすぎないように細い枝を中心に剪定しましょう。

そして切り口を綺麗に整え、最後に癒合剤を塗ってもみじの回復を援助してください。

しかし、あまりに大きくなりすぎたもみじの木の剪定は、危険を伴うためまずは業者に相談することをおすすめします。

TAKUMeeでは、実績のある造園業者を厳選し、地元の複数社からのお見積りを提案しています。

現地調査も行っておりますので、納得して任せることができますよ!

       

人気の記事

       

人気のカテゴリ