【監修】腹直筋の鍛え方|腹筋に効かせるおすすめのトレーニングメニュー

「腹筋を鍛えたい」「憧れのシックスパックになりたい」と思っていませんか?
腹直筋トレーニングは、男女ともにおすすめの筋トレ種目です。
腹直筋は、腹筋の正面にある筋肉のことで、鍛えれば見た目はもちろんのこと、体幹が安定したり、ぽっこりお腹が解消したりします。
定番のトレーニングからハードめなトレーニングまで、動画やイラストを交えて紹介します。
ぜひトレーニングを継続して、美しいシックスパックを手に入れましょう!
目次
腹直筋とは

腹直筋(ふくちょくきん)とは、腹部の正面に位置する筋肉のことです。
いわゆる「シックスパック」のこと。
背中を前方に丸めたり、体幹の安定や姿勢を維持したり、また内臓を保護する役割も担っています。
腹直筋には、白線(はくせん:縦)と腱画(けんかく:横)と言われる腱線維があります。
鍛えることで6つや8つの区画に分かれて、腹筋が割れる=シックスパックに見えるのです。
腹直筋以外の腹部の筋肉
腹部には、腹直筋以外にも腹斜筋・腹横筋という筋肉があります。
それぞれの働きについて解説します。
腹斜筋
腹斜筋(ふくしゃきん)は、脇腹にある筋肉のことです。
外腹斜筋と内腹斜筋の2つに分類され、外腹斜筋は表層部に、内腹斜筋はその内側に位置します。
主に、側屈動作・捻る動作に働きかけ、とくにスポーツに欠かせない筋肉です。
また腹斜筋を鍛えれば、くびれが手に入ったり、姿勢が安定する腹圧が向上したり、内臓の位置も安定します。
排便をサポートする筋肉でもあるので、便秘でぽっこりお腹に悩まされている人は、とくに鍛えたい部位です。
腹横筋
腹横筋(ふくおうきん)は、内腹斜筋のさらに内側、最も深部にある筋肉のことです。
インナーマッスルの1つとして知られています。
腹直筋や腹斜筋(内・外)、他の腹筋をサポートするコルセットのような役割を担っています。
鍛えることで、腹部の安定性や体幹サポート、息を吐く動作や腹腔内部を圧迫しお腹をへこませる働きもあります。
他にも、姿勢や腰痛、便秘といった身体の不調の改善にも期待できるでしょう。
腹直筋を鍛えるとどうなる?

腹直筋を鍛えると、体幹が安定して姿勢がよくなったり、運動能力が高まったりします。
また、下がってしまった内臓を正しい位置に戻すことができ、内臓の下垂を防ぐことができます。
そのため、ぽっこりお腹を解消することにも期待できるでしょう。
他にも、基礎代謝が向上し痩せやすくなったり、腰痛が改善したりとダイエットしたい人・身体を改善したい人は、ぜひ腹直筋トレーニングを取り入れてみてくださいね。
腹直筋に一番効くトレーニングは?

腹直筋に一番効くトレーニングは、クランチです。
腹直筋トレーニングの中で、最も知られている種目で、主に腹直筋の上部を鍛えられます。
難しい動作ではありませんし、筋トレで腰に痛みが伴うことも少ないのでトレーニング初心者にもおすすめです。
ただ、クランチだけで腹直筋を鍛えるのは、長い道のりになるので他のトレーニングメニューも合わせて取り組むようにしましょう。
クランチのやり方
- 仰向けになり、両膝を立てる
- 足は揃える、もしくは肩幅に広げる
- 手は足に添える、もしくは胸の前で交差する
- ゆっくり上体を起こし、上半身を膝に近づける
- ゆっくりと元の位置に戻る
- これを繰り返す
勢いで上体を起こすのではなく、腹筋を意識しましょう。
目線はおへそに落とし、そのまま背中を丸めて実施するのがポイントです!
腹直筋を鍛えるおすすめトレーニングメニュー
クランチに続き、腹直筋を鍛えるトレーニングメニューをみていきましょう。
マットを使う筋トレ・マシンを使う筋トレ、それぞれの種目をイラスト付きで解説します。
プランク

プランクは、うつ伏せになって身体を一直線に支える筋トレです。
腹直筋全体を鍛えるのに打ってつけのトレーニングで、ダイエットをサポートするのに欠かせません。
激しい動作がないので、アパートやマンションなどの騒音問題を気にせず実施することができます。
プランクのやり方
- うつ伏せになり、両肘を床につける
(手はグーでもパーでもOK) - つま先を立てて、身体を一直線に支える
- 顎を引いて、目線は斜め前
- 10〜30秒キープ
頭が下がりすぎたり、お尻が上がったりすると正しいフォームで実施することができません。
効果も半減するので注意しましょう。
基本のプランクに慣れてきたら、ハイプランク(腕を伸ばすプランク)やツイストプランク(プランクの体勢から体幹を捻る)などステップアップを目指してみては?
レッグレイズ

レッグレイズは、腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋すべてを鍛えられるトレーニングです。
とくに、腹直筋の下部にダイレクトにアプローチできるので、シックスパックになりたい人は必ず取り入れることをおすすめします。
クランチ・プランク同様に、マシンを必要とせず、難しい動作も少ないため、初心者でも取り組みやすいです。
レッグレイズのやり方
- 足から頭まで真っ直ぐ仰向けで寝る
- 手は身体に沿わせる、またはお尻の下に敷く
- 足を揃えて真っ直ぐ天井に向けて持ち上げる
- 足をゆっくり床ギリギリに下ろす
(息を吐きながらがポイント) - これを繰り返す
(15回×3セットくらい)
足を下ろす際に、腰が反らないように注意しましょう。
腰が反ってしまうと、筋トレ効果が薄れたり、腰を痛めたりなど怪我を伴う可能性があります。
慣れない間は、無理をせずラスト2〜3回がやや苦しいくらいで終わりましょう。
レッグレイズが物足りない、ジムでトレーニングも行う場合は、ハンギングレッグレイズを取り入れてみてください。
後半に紹介しています!
シットアップ

シットアップは、腹直筋・腸腰筋(股関節周りの筋肉)を鍛えられる筋トレです。
クランチと似ている種目ですが、頭・肩・背中・腰を順に使って、上体を完全に持ち上げるので、クランチよりややハードになります。
上級者向けではありませんが、腰に負担がかかるので痛めている人はおすすめしません。
シットアップのやり方
- 床に仰向けになり、膝を立てる
- 頭の後ろに手を組み、足を肩幅程度広げる
(足裏をしっかり床につける) - 頭・肩・背中・腰を順に、上半身を持ち上げる
- 肘と膝が当たるくらいまで起き上がる
(上体と床が一直線) - ゆっくり元の位置に戻す
- これを繰り返す
勢いでアップダウンするのではなく、上半身をしっかり使っていることを意識しましょう。
反動任せにすると、トレーニング効果が減少するので注意してください。
また、シットアップからステップアップした種目に、V字シットアップがあります。
手と足を天井に向けて伸ばし、身体の中心に近づけるもの。
ややハードな種目なため、シットアップに慣れてからチャレンジしてみましょう。
デッドバグ

デッドバグは、体幹の深層にあるインナーマッスルにアプローチできる筋トレです。
仰向けで行うため、腰に負担がかからず腰痛が心配な人にもおすすめです。
体幹が鍛えられることで、姿勢改善や腰痛の軽減、下腹部の引き締め効果も期待できます。
テレビを見ながらでもできる筋トレのため、ぜひ隙間時間で実施してくださいね。
デッドバグのやり方
- 仰向けになり、両手・両足を天井に向けて伸ばす
- 両膝・股関節を90度に曲げる
(足は浮かせておく) - 右足・左手を床ギリギリにまで真っ直ぐ下ろす
- ゆっくり元の位置に戻す
- これを反対側も繰り返す
(目安10〜15回)
手足を下ろすときに、腰が浮かないように注意しましょう。
十分な効果が発揮されず、怪我や痛みを伴う可能性があります。
また、トレーニング中は呼吸にも意識を向けるのがポイントです。
息を吸いながら伸ばし、吐きながら戻すようにしましょう。
負荷を高めたいときは、ダンベルを持ったり、レジスタンスバンドを使ったりすると効果的です。
スクワット

スクワットは、体幹や足、お尻を鍛えられるトレーニングです。
大きな筋肉(主に下半身)を動かすため、全身への影響が大きく、基礎代謝の向上や筋力アップに期待できます。
ここでは、基本のノーマルスクワットを解説します。
スクワットのやり方
- 肩幅に足を広げて、両手は真っ直ぐ床と平行に上げる
(両手は胸の前でクロスでもOK) - 膝を曲げて腰を落とし、太ももが床と平行になるまで下ろす
- 1秒キープ
- ゆっくり元の位置に戻る
- これを繰り返す
(目安10〜15回)
正しいフォームでスクワットすることが重要です。
つま先よりも膝が出ないように注意し、お尻は後ろに引くようにしましょう。
スクワットのフォームが身に付いたら、ワイドスタンススクワット(足を肩幅より広く開いてスクワット)やブルガリアンスクワット(片足立ち、もう片足を台に乗せてスクワット)にも挑戦してみてくださいね。
アブドミナルクランチ

ここからは、マシンを使ったトレーニングを紹介します。
アブドミナルクランチは、腹直筋にダイレクトにアプローチできるトレーニングです。
クランチに似たトレーニングで、フォームが崩れにくいので初心者にもおすすめ!
重量を調整しながらステップアップしましょう。
アブドミナルクランチのやり方
- シートに着席し、肘が90度になるようにマシンを調整
- シートに深く座り、バーを握る
(必要があればパットの位置を修正) - 目線をおへそに向け、背中を丸める
- ゆっくり元の位置に戻す
- これを繰り返す
(目安10〜20回)
慣れてきたら、重量や回数を増やして、腹直筋を限界まで追い込みましょう。
上記のやり方は、あくまで一般的なものです。
マシンのメーカーによって、使い方が異なるのでトレーナーにてサポートしてもらうか、説明を読んでから取り組んでくださいね。
デクラインシットアップ

デクラインシットアップとは、デクラインベンチで行うシットアップのこと。
シットアップのワンランク上のトレーニングになります。
頭が下がる分、シットアップより負荷が高まり、ベンチの角度を変えることで、腹直筋を追い込むことができます。
デクラインシットアップのやり方
- デクラインベンチに仰向けになり、マシンに足を固定する
- 手は胸の前でクロスする
(負荷を高めたい場合は頭の後ろで組む) - おへそに視線を落とし、背中を丸めながら上体を起こす
- ベンチに背中が完全につかない程度に元の位置に戻る
- これを繰り返す
(目安10〜15回)
反動を使わずに上体を起こすのがポイントです!
また、固定した足で踏ん張るのではなく、腹直筋を意識しましょう。
ベンチの角度調整は、無理に行わずトレーニングに慣れてきたら少しずつステップアップしてくださいね。
ハンギングレッグレイズ

ハンギングレッグレイズは、バーにぶら下がりながら足をアップダウンさせるトレーニングです。
マシンやマットの上で実施する腹筋トレーニングとは違い、ゆらゆらする身体のブレを抑えながら足を高く上げるので、全身運動にもなります。
ハンギングレッグレイズのやり方
- バーを握って、足が床につかないようにぶら下がる
(チンニングバーやディップスバーなど) - 足を身体に垂直になるように真っ直ぐ持ち上げる
- 足をゆっくり元の位置に戻す
- これを繰り返す
(目安10回)
腕に力を入れるのではなく、腹筋を使って足を持ち上げることを意識しましょう。
身体が揺れないように、全身の筋肉を使うトレーニングですが、ゆっくり動作することがポイントです!
握力が心配な人は、リストラップやパワーグリップを使うのがおすすめです。
ケーブルクランチ

ケーブルクランチは、腹直筋を限界まで追い込み、徹底的に鍛えられるトレーニングです。
そのため、ハードなトレーニングになり、筋トレ中級者以上の人は挑戦してみましょう。
ケーブルマシンを用いることで、自重でのクランチよりも負荷をかけやすいです。
ケーブルクランチのやり方
- ケーブルマシンに、アタッチメントをセット
(一番高い位置) - マシンの前に膝立ちになり、肩幅に足を広げる
- 両手でロープを持ち、頭上に持ってくる
- 上体を丸めて、肘を膝に向かって引き寄せる
- 腹筋が収縮する位置で1秒キープ
- 上体をゆっくり元の位置に戻す
- これを繰り返す
(目安10〜15回)
ケーブルクランチは、正しいフォームで実施することが重要です。
お尻の位置は変えない、ロープは全身を使って動かすことを意識しましょう。
また、ケーブルマシンと身体の距離が近いと負荷が軽くなりますし、遠くなるとバランスが崩れやすくなるので注意してくださいね。
腹筋を効果的に鍛えられるキックボクシング
キックボクシングは、腹筋群(腹直筋・腹斜筋・腹横筋)や腹斜筋を効果的に鍛えることができるトレーニングです。
とくに体幹を捻るキックは、くびれや引き締め、インナーマッスル強化、ぽっこりお腹の解消に効果的です。
他にも、パンチ・キックの無酸素運動とミット打ち・サンドバック打ちの有酸素運動の組み合わせにより、体脂肪の燃焼効果、基礎代謝の向上などに期待できます。
撮影協力:KICK FIT(キックフィット)
キックボクシングの基本「ストレート」のやり方
- 顎を引く
- 拳は真横に構えて脇は締める
- 腹筋に力を入れて、肩幅程度に足を広げる
- 左足のつま先を対象(ミットやサンドバック)に向ける
- 右足を後ろに引き、かかとを上げて、やや膝を曲げる
- 腕を伸ばしパンチする
パンチを繰り出すときは、横から見て背中が見えるくらい腰を捻るのがポイント!
後ろ足から前足に体重移動すると、力いっぱい打ち込むことができるので、意識してみましょう。
キックボクシングの基本「ミドルキック」のやり方
- 左足を真っ直ぐ前に踏み込む
- つま先立ちになり、左手はガード位置
- 右手は下におろして右足を膝から上げる
(バランスを崩さないように注意) - 対象(ミットやサンドバック)に当たる瞬間に右足を伸ばし切って蹴る
頭の軸がブレないように腹筋を使い、膝から足を上げるのがポイントです。
最初は、つま先立ちからキックをすることに、難しさを感じるかもしれませんが体幹を使って、大きく踏み込めば上手にできるようになります。
腹直筋トレーニングを強化して憧れのシックスパックを手に入れよう!

腹直筋とは、シックスパックのことです。
「お腹を割りたい」という気持ちからトレーニングをはじめる人も多いでしょう。
腹筋種目はたくさんありますが、とくにシックスパックになりたい人は、腹直筋トレーニングを取り入れるようにしてください。
マットでできるものからマシンを利用するものまで、さまざまな方法を紹介しています。
また、キックボクシングと新たなトレーニングの選択肢もあります。
TAKUMeeでは、パーソナルジムを数多く紹介しているので、ぜひ気になるジムを見つけて体験してみてください。