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【監修】腹斜筋(外腹斜筋・内腹斜筋)を鍛えるトレーニング方法&ポイント

【監修】腹斜筋(外腹斜筋・内腹斜筋)を鍛えるトレーニング方法&ポイント

腹斜筋を鍛えることで、立体的な腹筋をつくることができます。

一方で、腹斜筋は鍛えないほうがいいと聞いたことがある人もいるのでは?

美しい腹筋をつくるには、腹斜筋も鍛えるべきなのですが、過度に筋トレをしてしまうと思わぬ落とし穴に悩まされる可能性があります。

今回の記事では、腹斜筋そのものを理解して、正しく鍛えられる情報をお届けします。

腹斜筋とは

腹斜筋(ふくしゃきん)とは、お腹の側面にある筋肉のことです。

身体を捻る動きや身体を安定させる働きがあり、スポーツ・トレーニングのパフォーマンス向上に役立ちます。

他にも、内臓を保護したり、呼吸をサポートしたりと身体の機能面でも重要な役割を果たすのです。

また、腹斜筋は「外腹斜筋(がいふくしゃきん)」と「内腹斜筋(ないふくしゃきん)」の2つから構成されています。

外腹斜筋は表にあり、内腹斜筋はその下深層(インナーマッスル)に位置しており、どちらも鍛えることが重要です。

腹斜筋トレーニングをしていれば、自然と同時に鍛えられるのでとくにどちらの筋肉を鍛えるのか、意識する必要はありません。

腹斜筋は鍛えない方がいいと言われるのはなぜ?

腹斜筋を鍛えることは、悪いことではありません。

美しい腹筋をつくるためには、腹直筋や腹横筋と併せて腹斜筋も鍛えることをおすすめします。

一方で、「腹斜筋は鍛えないほうがいい」と言われる理由は、鍛えすぎるとウエストが太く見える可能性があるためです。

とくに女性は腹斜筋が大きく発達すると、くびれが無くなってしまうので注意しましょう。

また、骨盤の上に筋肉が乗ることで、浮き輪肉のように見えてしまいます。

トレーニングは、適切な回数・負荷で行うことが大切です。

腹斜筋を鍛えるメリット

腹斜筋を鍛えることは、見た目はもちろん、身体の機能面にもメリットがあります。

美しい腹部・健康体を目指すためにも、腹斜筋トレーニングを取り入れましょう。

お腹が引き締まる

腹斜筋をつけることで、基礎代謝が高まり、お腹が引き締まりやすくなります。

脇から腰までに広がる筋肉を鍛えるため、ウエスト周りの脂肪が燃焼されやすくなり、筋肉の張りも出てきます。

ただし、お腹全体の脂肪を燃焼させるには、腹直筋・腹横筋トレーニングも併せて行うことが重要で、また適切な食事管理や有酸素運動との組み合わせも実施しましょう。

腹直筋トレーニングはこちら

くびれができる

腹斜筋は、くびれラインを走る筋肉のためトレーニングすることで、ウエストラインにメリハリが生まれます。

とくにメリハリボディを目指す女性は、くびれがポイントになりますよね。

ただし、「腹斜筋は鍛えないほうがいい」と言われる理由にあるように適度に鍛えることが重要です。

過度に鍛えて、筋肉が大きく発達してしまうとくびれが無くなってしまいます。

体幹を鍛えられる

腹斜筋を構成する内腹斜筋は、体幹(インナーマッスル)の一つです。

そのため鍛えることで、体幹が安定し身体のバランスが取りやすくなったり、転倒・ふらつきの予防になったりします。

トレーニング・スポーツにおいて、体幹の安定は有効であり、フォームを安定させる効果があります。

年齢問わず、動作に関わるため適度に鍛えましょう。

パフォーマンスが向上する

腹斜筋は、上半身を捻る・身体を横に曲げる動作に関与する筋肉です。

鍛えることで、日常やスポーツのパフォーマンス向上につながります。

とくに上半身を大きく動かすゴルフや野球テニス、また体幹が重要なサッカーやバスケットボールなどをしている人は、腹斜筋トレーニングを積極的に行いましょう。

ただし、スタイルアップを目指す人はやりすぎに注意です。

内臓を正しい位置に保つ

内臓を正しい位置に保つのも腹斜筋の働きです。

内臓を支える筋肉は、腹斜筋・腹直筋・腹横筋であり、これらの筋肉が緩むことで内臓が下垂し、いわゆる「ぽっこりお腹」になります。

それぞれの筋肉を鍛える必要はありますが、腹斜筋で横から内臓を支えることで、ぽっこりお腹の改善が見込めるでしょう。

腹斜筋を鍛える最強筋トレ「キックボクシング」

キックボクシングは、腹斜筋をしっかり鍛えながら、脂肪燃焼効果も高いので、くびれづくりに最適の種目です。

フックやボディーブロー、ミドルキックなど、腰をひねる動作を繰り返すことで、腹斜筋(脇腹の筋肉)が鍛えられるのです。

とくに、ボディブロー・ミドルキックのコンビネーションは効率的に腹斜筋に効かせることができます。

撮影協力:KICK FIT(キックフィット)

ボディブローのやり方

  1. 足を肩幅に前後に開き、やや膝を曲げる
  2. 前傾姿勢で体幹を安定させる
  3. 拳は真横に構えて脇は締める
  4. 右手を体の側面から直線的に前方へ伸ばす
    (腰と足首を使って体を回転させる)
  5. パンチを打ったら、素早くガードを上げる
  6. これを左右繰り返す

ボディブローは、体の回転・踏み込み・体幹を使った遠心力を利用することが重要です。

とくに、腰の回転を意識して、腹斜筋に刺激を与えましょう。

また、正しいフォームを保ち、手だけでなく全身を使って打ち込むことが重要ですが、素人には難しい点なので、専門トレーナーに指導を受けることをおすすめします。

ミドルキックのやり方

  1. 左足を真っ直ぐ前に踏み込む
  2. つま先立ちになり、左手はガード位置
  3. 右手は下におろして右足を膝から上げる
    (バランスを崩さないように注意)
  4. 対象(ミットやサンドバック)に当たる瞬間に右足を伸ばし切って蹴る
  5. これを左右繰り返す

ミドルキックは、斜め下から45度の角度で蹴り上げると威力が上がります。

体幹を安定させ、連打しても重心がぐらつかないように実施しましょう。

腹斜筋を鍛えられる自重トレーニング

腹斜筋は自重を使ってトレーニングすることが可能です。

自宅トレーニングや、マシントレ前にストレッチとして取り入れましょう!

ツイストクランチ

ツイストクランチは、腹斜筋・腹直筋を鍛えられる腹筋運動です。

仰向けになり、上体を捻って筋肉にアプローチすることで、ウエストの引き締め・くびれづくり・シックスパックづくりに期待できます。

大きな動作はないため、狭いスペースで実施することが可能です。

ツイストクランチのやり方

  1. 仰向けになり、両手を頭の後ろで組む
  2. 上体を左側に捻り、右の肘を左膝の外側に近づける
  3. ゆっくり元の位置に戻る
  4. 反対側も同様の動作を行う
  5. これを繰り返す
    (目安:片方10回×3セット)

慣れてきたら、ダンベルなどの重りを使って負荷を上げてみましょう。

サイドプランク  

サイドプランクは、横向きになり、頭から足まで一直線にして肘と足だけで体重を支えるプランクです。

主に、腹斜筋・中臀筋・腰方形筋に刺激を与え、お腹周りの筋肉をバランスよく鍛えることができます。

体幹に多方面からアプローチできるため、ぜひ取り入れましょう。

サイドプランクのやり方

  1. 横向きになり、肘を曲げる
  2. 床につく手と足で身体を持ち上げる
  3. 手の位置は肩の下、両足は真っ直ぐ伸ばす
  4. 腰はできるだけ高い姿勢で20秒キープ
  5. 反対側も同様の動作を行う
    (目安:片方20秒×3セット)

キープする秒数よりも姿勢にこだわるようにしましょう。

腰が落ちないように、頭・肩・腰・膝・かかとを一直線にすることが重要で、姿勢が崩れてしまうと効果が薄れてしまいます。

ツイストレッグレイズ 

ツイストレッグレイズは、腹斜筋を鍛えられるトレーニングで、シックスパックやぽっこりお腹の改善に効果的です。

足を上げて左右に捻る動作を繰り返すため、くびれづくりにも役立ちます。

また、股関節を動かす筋トレのため腸腰筋も鍛えられます。

腸腰筋は、姿勢維持・歩行・体幹安定の働きがあるため、同時に鍛えることで日常動作が軽やかになるでしょう。

ツイストレッグレイズのやり方

  1. 仰向けになり、両手を横に大きく広げる
    (手のひらは床に、もしくは頭の後ろに組んでもOK)
  2. 両足を揃えて天井に向かって真っ直ぐ伸ばす
  3. 上半身は固定したまま、右側に足をゆっくり倒す
    (息を吐く)
  4. 足を上げた元の位置に戻る
    (息を吸う)
  5. 反対側、左に足をゆっくり倒す
  6. これを繰り返す
    (目安:左右15回×3セット)

呼吸を意識する、反動を使わない、肩を浮かさない、この3つをポイントに実施しましょう。

腹斜筋を鍛えられるダンベルトレーニング

次に、ダンベルを使った腹斜筋を鍛えるトレーニングについて解説します。

ダンベルの重さに負けて、フォームがぐらつくのはNGです。

自分にあった負荷でトレーニングを行い、より良い効果を引き出しましょう。

サイドベント

サイドベントは、腹斜筋を集中的に鍛えられるトレーニングです。

そのため、腹斜筋以外の筋肉にアプローチがある場合、フォームが正しくないのかもしれません。

動作に慣れるまでは、鏡を見たり、指導してもらったりしながらフォームを調整しましょう。

ダンベルを持っていない手で、腹斜筋を触りながらトレーニングするのもおすすめです。

サイドベントのやり方

  1. 足を肩幅に広げて、片手にダンベルを持つ
  2. もう片手は頭に添える
  3. 上半身は正面を向いたまま、お腹に力をいれる
  4. そのままダンベルを持つ側に、真横にゆっくり倒す
  5. ゆっくり元の位置に戻る
  6. 反対側も同様の動作を行う
    (目安:片方10回×3セット)

骨盤から下の下半身は動かさないように注意しましょう。

腹部を支点に、下半身は固定、上半身は正面を向いた状態で倒すことがポイントです!

ダンベルツイスト

ダンベルツイストは、腹斜筋・腹直筋を鍛えられるトレーニングです。

ぽっこりお腹の改善やくびれをつくりたい人はぜひ取り入れましょう。

しっかり捻りを効かせることで、より腹斜筋に刺激を与えることができます。

ダンベルツイストのやり方

  1. 仰向けになり、足を腰幅に広げて膝を立てる
  2. 一つのダンベルを両手で持ち胸の前で構える
  3. V字姿勢になるように、上体を少し起こす
    (腹筋に力を入れる)
  4. ダンベル持つ手は固定したまま、上体を左右に捻る
  5. これを繰り返す
    (目安:左右交互10回×3セット)

ダンベルを負荷にして、上体だけを捻るのがポイントです!

ダンベルだけを動かしても効果が減少するので、注意しましょう。

ロシアンツイスト

ロシアンツイストも、ダンベルツイストと同じく腹斜筋・腹直筋を鍛えられるトレーニングです。

ダンベルツイストと同じ姿勢から足を浮かせてトレーニングするため、より腹斜筋・腹直筋に刺激を与えることができます。

ただし、負荷が上がる分腰を痛める可能性があるため、腰に不安がある人は控えるようにしましょう。

ダンベルツイストに慣れてから、ステップアップすることをおすすめします。

ロシアンツイストのやり方

  1. 仰向けになり、足を腰幅に広げて膝を立てる
  2. 足を浮かせる
  3. 一つのダンベルを両手で持ち胸の前で構える
  4. V字姿勢になるように、上体を少し起こす
    (腹筋に力を入れる)
  5. ダンベル持つ手は固定したまま、上体を左右に捻る
  6. これを繰り返す
    (目安:左右交互10回×3セット)

足を浮かせたときに、胸が丸まったり反ったりしやすくなるため姿勢を正すことを意識しましょう。

最初はツイストが小さくなるかもしれませんが、フォームを安定させることが重要です。

徐々に大きくツイストできるようにトレーニングしましょう!

ダンベルコークスクリュー

ダンベルコークスクリューは、腹斜筋・腹直筋・腹横筋の腹筋群と三角筋、上腕三頭筋を鍛えることができます。

とくにインナーマッスルに負荷がかかるため、腹斜筋や腹横筋にアプローチが可能!

お腹のたるみ解消やくびれづくりに効果的です。

ただし、バランス感覚と体幹の安定性が求められるため、難易度はやや高いです。

ダンベルコークスクリューのやり方

  1. 腕立て伏せの体勢になり、片手にダンベルを持つ
  2. ダンベルを天井に向かって持ち上げて、身体を横向きに捻る
  3. 腕が伸び切るまで引き上げる
  4. ゆっくり元の位置に戻る
  5. これを左右繰り返す
    (目安:左右交互15回×3セット)

正しいフォームで行わないと、腰や肩を痛める可能性があります。

軽いダンベルでフォームを習得してから、徐々に重さを増していきましょう。

また、体幹に不安があったり、筋トレ初心者だったりする場合は、まずクランチやプランクで体幹を鍛えてから実施することをおすすめします。

腹斜筋を効率よく鍛える3つのポイント

トレーニングは、がむしゃらに行っても最大限の効果が発揮できません。

効率よく鍛えるポイントを3つ紹介するので、トレーニングの際に意識しましょう。

トレーニング中は呼吸にも意識を向ける

腹斜筋トレーニングは、身体を捻る動作が多いです。

身体を捻って戻すときの呼吸に意識を向けてみましょう。

息を吸いながら身体を捻り(倒す)、息を吐きながら元の位置に戻ることで、正確な動作を行えたり、トレーニングにも集中できたりします。

とくに、記事内で紹介したサイドプランクやロシアンツイスト、ダンベルコークスクリューといった体幹を安定させることが重要なトレーニングでは、呼吸を意識してください。

そうすることで、体幹をより強く鍛え、保つことができます。

適切な回数・負荷でトレーニングを行う

腹斜筋トレーニングの効果を上げるには、適切な回数・負荷で実施することが大切です。

トレーニングは、週3〜4回程度の頻度で行います。

種目ごとの回数は、それぞれに目安を記しているので参考にしてください。

1種目あたり、10〜15回程度を3セット行うのがベターです。

しかし筋トレ初心者だったり、フォームを保てなかったりする場合は、限界から2〜3回の回数にしましょう。

同様に負荷も軽いものからはじめ、徐々に増やしていくといいです。

有酸素運動・ストレッチも並行して行う

腹斜筋を鍛える自重・ダンベルトレーニングと併せて有酸素運動も並行して行いましょう。

有酸素運動は、脂肪燃焼効果があるため、筋トレで基礎代謝を高めながら実施するとダイエット効果が高まります。

お腹のたるみや腰まわりが気になる人は、とくにおすすめです!

また、トレーニング前後にはストレッチを行いましょう。

トレーニング前に動的ストレッチで柔軟性を高めて、トレーニング後は静的ストレッチで筋肉の緊張を緩和し筋肉の回復・成長を促進させます。

ストレッチは、怪我予防や運動効果の向上にもつながります。

引き締まったスタイルと、自信を手に入れよう!

腹斜筋(ふくしゃきん)を鍛えることで、お腹が引き締まったり、くびれがつくれたりします

他にも、パフォーマンス向上や内臓を正常の位置に戻すといった身体の機能面にも効果的です。

ただし、腹斜筋は鍛えすぎると筋肉が発達しすぎてしまい、ウエストが太くなりくびれが無くなってしまうデメリットがあります。

しかしこれは、筋トレのやりすぎが問題なだけです。

適切な回数・負荷でトレーニングを実施し、正しいフォームで確実に効かせましょう。

腹斜筋以外の筋トレや有酸素運動、ストレッチも取り入れて引き締まったスタイル、そして自信も手に入れてくださいね。