【監修】女性におすすめの器具なしでできる腹筋トレーニングメニュー

「腹筋を割りたい」「鍛えたい」そのように思うのは、男性だけではありません。
美しいくびれや引き締まったお腹周りに憧れる女性は多いです。
しかし、テストステロン(男性ホルモン)の分泌量が男性より少ない女性は、エストロゲン(女性ホルモン)の影響により皮下脂肪がつきやすく、腹筋が割れにくい傾向にあります。
お腹を引き締めるには、有酸素運動(ウォーキングなど)と筋力トレーニングを取り入れることが重要です。
今回の記事では、腹筋に関与する筋肉や器具なしでできるトレーニングを紹介します。
目次
腹筋とは

腹筋(ふっきん)とは、体幹の前面・側面・深層にある筋肉の総称のことです。
体幹の曲げ伸ばしやひねり、姿勢維持などの役割があり、これらの動作に関与する筋肉(腹直筋・腹斜筋・腹横筋)を鍛えることが腹筋を鍛えるということにつながります。
腹筋トレーニングをすることで、ぽっこりお腹の改善やくびれ、基礎代謝の向上、内臓を保護し、腸の働きを助けるといった機能面にも役立ちます。
| 腹直筋(ふくちょくきん) | 腹部の前面に位置する筋肉 <役割> 背中を前方に丸める 体幹の安定や姿勢の維持 内臓を保護 |
| 腹斜筋(外腹斜筋・内腹斜筋)(ふくしゃきん) | お腹の側面にある筋肉 <役割> 身体を捻る動きや身体を安定させる 運動パフォーマンスの向上 内臓を保護・呼吸をサポート |
| 腹横筋(ふくおうきん) | 腹部の深層に位置する筋肉 <役割> 腹部の両サイドのインナーマッスル コルセットのように内臓を保護 |
【監修】腹直筋の鍛え方|腹筋に効かせるおすすめのトレーニングメニュー
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腹筋は毎日してもいい?
筋トレは部位によって、休める期間が異なるのですが腹筋の場合、筋肉の回復が早いため毎日トレーニングしても問題ありません。
ただし、同じ種目を毎日繰り返すのではなく、複数のトレーニングを組み合わせて行うことが重要です。
後述にて、サイドベントやクランチ、プランクなどの腹筋トレーニングについて紹介します。
腹筋に一番効く筋トレ「サイドベント」
腹筋に一番効く筋トレは、サイドベントです。
腹横筋・腹斜筋を鍛えることができ、そして補助的に腹直筋も鍛えられるため、表層・インナーマッスルを含めた腹筋群にアプローチできます。
サイドベントには、ダンベルを用いるのが一般的なのですが、チューブサイドベントや座って行うシーテッドサイドベント、ケーブルサイドベントなどもあります。
ここでは、ダンベルを用いたサイドベントについて紹介しますが、ダンベルがない場合は、ペットボトルや本などで代用しましょう。
撮影協力:Reborn Myself 梅田店
ダンベルサイドベントのやり方
- 片手にダンベルを持ち、足を肩幅に開ける
- ダンベルを持たない手は頭の後ろに添える
- ダンベルを持っている方に身体を倒す
- 元の位置に戻る
- これを反対側も繰り返す
(目安:片側10回×3セット)
身体を倒すときに負荷が逃げないように、姿勢をキープしましょう。
慣れてきたら重量や回数を増やしていきます。
女性におすすめ|器具なしでできる腹筋トレーニング
女性が腹筋を鍛えるのは、ホルモンの関係上、男性よりも難しい傾向にあります。
しかし筋力トレーニングを継続することで、きちんと引き締めることができます。
複数のトレーニングを組み合わせて、毎日の日課にしましょう!
クランチ

クランチは、主に腹直筋を鍛えることができるトレーニングです。
腹直筋は、シックスパックと呼ばれる部位で「お腹を割りたい」「体幹を鍛えたい」人はぜひ取り入れましょう。
クランチのやり方
- 仰向けになり、膝と股関節を90度に曲げる
- 両手は太ももの上に置く
(頭の後ろで組んでもOK) - おへそを覗き込むように上体を持ち上げる
(肩甲骨と床は離す) - ゆっくりと元の位置に戻す
(頭が床にギリギリつかない程度) - これを繰り返す
(目安:10回×3セット)
首に負荷が集中しないように気をつけ、反動を利用して動作を行わないように注意しましょう。
また、腹直筋を鍛える一方で、内腹斜筋や外腹斜筋、腰回りの筋肉とも密接につながっているため腰痛予防にも効果があります。
ツイストクランチ

ツイストクランチは、腹斜筋・腹直筋を鍛えられる筋力トレーニングです。
基本のクランチ動作に、捻りを加えることでウエストの引き締めやシックスパックづくりに期待できます。
負荷がかかりやすいので、やや上級者向けです。
ツイストクランチのやり方
- 仰向けになり、両手を頭の後ろで組む
- 上体を左側に捻り、右の肘を左膝の外側に近づける
- ゆっくり元の位置に戻る
- 反対側も同様の動作を行う
- これを繰り返す
(目安:片方10回×3セット)
呼吸を止めずに、ゆっくり動作するようにしましょう。
慣れてきたら、ダンベルなどの重りを使って負荷を上げるのもおすすめです。
プランク

プランクは、体幹トレーニングの定番です。
頭からかかとまで一直線に保つことで、腹筋群(腹直筋・腹斜筋・腹横筋)と背筋群(脊柱起立筋など)をバランスよく鍛えられます。
初心者でも取り入れやすいです。
プランクのやり方
- うつ伏せになり、両肘を床につける
(手はグーでもパーでもOK) - つま先を立てて、身体を一直線に支える
- 顎を引いて、目線は斜め前
- 10〜30秒キープ
お尻が上がったり、腰が反ったりしないように、正しい姿勢と呼吸を意識しましょう。
ゆっくりリズムよく呼吸するようにしてくださいね。
レッグレイズ

レッグレイズは、腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋を鍛えられる腹筋トレーニングにおすすめの種目です。
とくに、腹直筋の下部にアプローチすることができ、女性の悩みにあげられやすい「ぽっこりお腹の解消」や「下腹部の引き締め」にも有効です。
レッグレイズのやり方
- 足から頭まで真っ直ぐ仰向けで寝る
- 手は身体に沿わせる、またはお尻の下に敷く
- 足を揃えて真っ直ぐ天井に向けて持ち上げる
- 足をゆっくり床ギリギリに下ろす
(息を吐きながらがポイント) - これを繰り返す
(目安:15回×3セット)
足を下ろす際に、腰が反らないようにお腹に力を入れましょう。
反動を使わず、ゆっくり丁寧に行うことが重要です。
慣れないうちは腰に痛みがあるかもしれないので、その際はすぐに中止してください。
シザーズレッグレイズ

シザーズレッグレイズは、主に腹横筋・腹直筋・腸腰筋・内転筋などを鍛えることができる種目です。
上級者向けのトレーニングではありますが、お腹や内ももを引き締めたい人は、ぜひ取り入れましょう。
シザーズレッグレイズのやり方
- 仰向けになり、手のひらは床につける
- 両足を揃えて、膝を曲げて股関節を90度にする
- 片方の足を床に近づけて真っ直ぐ伸ばす
(床に足はつけない) - 伸ばした足を元に戻す
- 反対側の足を床に近づけて真っ直ぐ伸ばす
- 伸ばした足を元に戻す
- これを繰り返す
(目安:片足10回×2セット)
背中を床にピッタリつけて、腰が浮かないように注意しましょう。
足を真っ直ぐ下ろす際に、床ギリギリにすることでより負荷を与えることができますが、そうすると腰が浮きやすくなるので徐々に近づけるようにしてください。
ヒールタッチ

ヒールタッチとは、英語のheel(かかと)とtouch(触れる)を組み合わせた言葉で、その名の通り仰向けから上体を起こして、交互にかかとにタッチするトレーニングです。主に、腹直筋・腹斜筋に刺激を与え、腹筋全体にアプローチできます。
ヒールタッチのやり方
- 仰向けになり、膝を立てる
- おへそを覗き込むように上体を持ち上げる
(肩甲骨と床は離す) - 片方の腕を伸ばし、かかとにタッチ
- 元の位置に戻る
- もう片方の腕を伸ばし、かかとにタッチ
- これを繰り返す
(目安:片方10回×3セット)
体幹を安定させて、膝が内向きにならないように注意しましょう。
そして身体を捻るときは、腹圧を意識することがポイントです!
かかとタッチですが、できるだけ指先に近くタッチすることでより効果をあげられます。
ニートゥチェスト

ニートゥチェストは、腹直筋下部や腸腰筋を鍛える腹筋トレーニングの一つです。
座ってトレーニングを実施するため、腰への負担が比較的少なく、筋トレ初心者や腰に不安がある人でも取り入れやすいです。
ニートゥチェストのやり方
- 足を伸ばして床に座り、手はお尻の後ろにつく
- 身体は少し後傾気味に背筋を伸ばす
- お腹に力を入れて、両膝を胸に引き寄せる
- 両膝を元の位置まで伸ばす
(床に足はつけない) - これを繰り返す
(目安:10回×3セット)
両膝を胸に引き寄せた際に、あえて少し停止してみると一定時間筋肉に負荷をかけることができます。
そうすることで、さらに効果が高まります。
動作では、反動を使わず腹筋の収縮を意識しましょう。
バードドッグ

バードドッグは、四つん這いの姿勢から片手と反対側の脚を伸ばす動作を繰り返すトレーニングなのですが、その姿勢が鳥猟犬に似ていることからこの名がつけられたと言われています。腹部・脊柱起立筋・大臀筋にアプローチし、股関節の可動域や体幹の安定性を向上する効果があります。
バードドッグのやり方
- 肩の真下に手首、お尻の真下に膝が来るように四つん這いになる
- 片手と反対側の足(右手と左足)を床と平行に伸ばす
(手先からかかとまで一直線) - そのままの姿勢で10秒キープ
- ゆっくり元の位置に戻る
- 反対側の手・足を伸ばす
- これを繰り返す
(目安:片足10回×3セット)
手足を伸ばす際に、体が左右に動いたり、腰が反ったりしないようにお腹にしっかり力を入れて行いましょう。
手先からかかとまで一直線にキープすることが重要です。
慣れない場合は、回数よりも姿勢を優先して習得するところからはじめてください。
腹筋を効率よく鍛える5つのポイント

引き締まったお腹周りになるために、腹筋を効率よく鍛えましょう。
最後に5つのポイントを紹介するので、意識してトレーニングしてみてください。
効かせたい部位を意識する
ただ腹筋トレーニングをするのではなく、効かせたい部位を中心に体を動かすようにします。
たとえば、クランチは主に腹直筋に効果的なため、上体をしっかり起こし筋肉を収縮させてトレーニングを行います。
これを意識するだけで、確実に腹筋効果がアップしますよ。
週2回でも継続すること
筋トレは継続しなければ、効果に期待できません。
トレーニングには、回復期間(超回復)が必要ですが腹筋トレーニングの場合、24時間で筋肉が回復すると言われています。
つまり毎日筋トレしても支障はないということ。
しかし、毎日続けるのは難しいという人もいるでしょう。
最低、『週2〜3回は実施する』と決めて、時間がなくても1種目は行い、とにかく継続することを心がけてください。
反動を使わず丁寧な動作
どの腹筋トレーニングも反動を使ってはいけません。
身体を起こす、捻るときに反動を使うと腹筋への効果が減少してしまうからです。
また、腰を痛めてしまうリスクもあります。
効果をしっかり実感し、効率よく鍛えるなら反動は使わずに、効かせたい部位から身体を起こしたり、捻ったりしましょう。
常に腹筋を緩めない
トレーニング中は、お腹の力を緩めないようにしましょう。
常に腹筋に緊張を与えることが大切で、腹筋をより効果的に鍛えられます。
体勢を元の位置に戻すときに、筋肉が緩みやすくなるので意識するようにしてください。
痛みが出た場合は中止する
トレーニングを実施していると、腰に痛みを感じることがあるかもしれません。
正しい姿勢で行えていなかったり、負担が集中していたりすることが原因です。
もし、痛みを感じたらすぐにトレーニングは中止しましょう。
無理に続けても、痛みが悪化し筋トレ効果どころか、運動ができなくなる可能性もあります。
目標・目安の回数に到達していなかったとしても、休息を優先してくださいね。
腹直筋・腹斜筋・腹横筋3つの部位を鍛えて美しい腹筋を手に入れよう!

腹筋とは、体幹の前面・側面・深層にある筋肉のことで、腹直筋・腹斜筋・腹横筋3つの部位から構成されています。
この腹直筋・腹斜筋・腹横筋を鍛えることで、くびれをつくれたり、シックスパックがつくれたりするのです。
引き締まった美しいお腹周りを目指すには、バランスよく鍛え、筋トレを継続することが重要です。
腹筋トレーニングは、毎日行っても問題はありませんが継続することに意味があるので、週2〜3回さまざまな種目を取り入れるといいでしょう。
腹部を引き締めて、理想のファッションを楽しみましょう!





