カラタネオガタマの育て方|香りや特徴、花言葉やオガタマノキとの違いを解説

5月頃になると、どこからともなく完熟バナナやトロピカルフルーツのような甘く濃厚な香りを漂わせるカラタネオガタマ(唐種招霊)。

常緑の美しい葉を持ち、大きくなりすぎないシンボルツリーや庭木として大変人気のあるモクレン科の樹木です。

ポピュラーなクリーム色の小花を咲かせる基本種のほか、ワインレッドの花びらが美しい「ポートワイン」などの魅力的な園芸品種も存在します。

今回は、カラタネオガタマの詳しい特徴や花言葉、風水上の効果から、よく似た日本の固有種「オガタマノキ」との違い、庭に植えてはいけないと言われる理由や剪定のコツまで分かりやすく解説します。

 

カラタネオガタマの特徴とは?

名前 カラタネオガタマ
種類 モクレン科オガタマノキ属
開花時期 4月〜6月頃
花色
  • クリーム色
  • 赤紫(ポートワイン)
原産国
  • 中国(中国南部)

 

カラタネオガタマは、中国原産で江戸時代に日本へ渡来したモクレン科オガタマノキ属の常緑小高木です。

和名の唐種招霊(カラタネオガタマ)は、中国(唐)から渡来した種であることと、神様を招き寄せる神木「招霊(おがたま)」に似ていることに由来しています。

開花期は4月下旬〜6月頃で、葉の脇に直径2〜3cmほどの控えめな花をひっそりと咲かせます。

樹高が2〜4mほどと大きくなりすぎないため、狭いお庭や生け垣、鉢植えでも扱いやすいのが大きな特徴です。

 

カラタネオガタマの花言葉

カラタネオガタマには、「甘い誘惑」「美しい思い」「歓迎」「きよらかな心」といった素敵な花言葉が付けられています。

「甘い誘惑」は、一度嗅ぐと忘れられないバナナのような甘く芳醇な香りに由来しています。

また、「歓迎」や「きよらかな心」は、神社などに植えられて神事に使われてきた清らかな歴史や、春に優しく人を迎え入れるように花を開かせる姿から付けられました。

 

風水における効果と意味

風水において、神木としてのルーツを持つカラタネオガタマは「邪気を払い、家全体に良い運気を引き寄せる強力なパワーを持つ樹木」とされています。

とくに、甘い香りを発する花は、人間関係運や金運を高める効果があるとされ、玄関脇や敷地の東・東南方向に植えることで、良いご縁や繁栄を呼び込む縁起木として親しまれています。

また、一年中緑の葉を絶やさない常緑樹であるため、家の鬼門(北東)や裏鬼門(南西)に植える魔除け(難転)の木としてもおすすめです。

 

赤紫色の花が美しい人気品種「ポートワイン」の魅力

カラタネオガタマの中でも屈指の人気を誇るのが、園芸品種の「ポートワイン(赤花カラタネオガタマ)」です。

基本種の花びらがクリーム色に赤紫の縁取りが入るのに対し、ポートワインは花びら全体が深いワインレッド(赤紫色)に染まります。

新緑の緑と鮮やかな赤紫色のコントラストが非常にお洒落で、甘いバナナの香りもそのまま楽しめるため、洋風のモダンなお庭のアクセントとして絶大な支持を得ています。

 

カラタネオガタマとオガタマノキの違い

カラタネオガタマと名前が非常によく似た樹木に、オガタマノキ(招霊の木)があります。

どちらも同じモクレン科オガタマノキ属ですが、自生エリアや樹木の規模、香りの質に明確な違いが存在します。

カラタネオガタマとオガタマノキの主な違いをみていきましょう。

 

カラタネオガタマ

(唐種招霊)

オガタマノキ

(招霊の木)

樹高(木の大きさ) 2m〜4m程度

(小高木)

10m〜20m以上

(大高木)

花の香り バナナのような強くて甘いフルーティーな香り シトラス(柑橘系)に近い爽やかで控えめな香り
花の色・開花期 クリーム色〜赤紫色

(4月〜6月頃)

薄い黄白色〜紫色を帯びる

(2月〜4月頃)

原産地・自生 中国原産

(江戸時代に渡来)

日本原産

(関東以西〜沖縄に自生)

お庭での用途 シンボルツリー、庭木

生け垣、鉢植え

神社の御神木

広大な公園樹

 

このように、日本原産のオガタマノキは神社にそびえ立つような10mを超える大木になるため、一般的な家庭のお庭に植えるのは困難です。

一方、カラタネオガタマはコンパクトに収まり、甘い香りを間近で楽しめるため、ご家庭の庭木にはカラタネオガタマが圧倒的に適しています。

 

カラタネオガタマを「庭に植えてはいけない」と言われる理由

バナナの香りで魅力的なカラタネオガタマですが、一部では「庭に植えてはいけない」と注意されることがあります。

その最大の理由は、「花の甘い香りが強すぎて好みが分かれること」と「カイガラムシやすす病が発生しやすいこと」です。

開花期には庭中に甘い香りが立ち込めるため、住宅街では隣家への香りの配慮が必要になる場合があります。

また、風通しが悪い場所で育てるとカイガラムシという害虫がつきやすく、その排泄物によって葉が真っ黒になる「すす病」を誘発してしまうため、定期的な観察と剪定の手間がかかる点が警戒される理由です。

 

大きくなりすぎたときの剪定方法

カラタネオガタマは比較的成長が緩やかですが、放置すると3m以上に伸びて葉が混み合い、害虫の発生原因になります。

剪定の最適な時期は、花が咲き終わった直後の5月下旬〜6月頃です。

夏以降に切ってしまうと、翌年咲くはずの花芽を切り落としてしまうため注意してください。

大きくなりすぎた株をコンパクトに維持したい場合は、一番上の太い主幹(幹の頂点)を好みの高さで切り落とす芯止めを行います。

また、内部の風通しと日当たりを良くするために、重なり合っている枝や内側に向かって伸びている細い枝を枝元からカットする透かし剪定を行いましょう。

全体を刈り込むのではなく、不要な枝を選んで抜くことで、自然で美しい樹形を保つことができます。

 

カラタネオガタマを枯らさない育て方と環境づくりのコツ

カラタネオガタマは一度環境に馴染めば元気に育つ丈夫な樹木です。

長く健康に楽しむための基本のお手入れを紹介します。

 

日陰でも咲く?失敗しない植え付け場所と水管理

カラタネオガタマは耐陰性があるため、半日陰(木漏れ日が差す程度の場所)でも育ちます。

ただし、花付きを良くし、バナナの強い香りを存分に楽しむためには、1日3時間以上は光が当たる日当たりの良い場所に植えるのがベストです。

また、水はけと保水性の良い土壌を好みます。

地植えの場合は根付いてしまえば基本的に雨水だけで十分に育ちますが、夏の猛暑で乾燥が続くときは朝晩に水を与えてください。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢底から水が溢れるくらいたっぷりと与えましょう。

 

花つきを良くするための肥料と土壌づくりのコツ

植え付けの際は、水はけを良くするために腐葉土や堆肥をたっぷり混ぜ込んだ土壌を用意します。

花つきを良くするための肥料は、年に2回施します。

1回目は花が咲き終わった後の6月頃(お礼肥)、2回目は株が休眠期に入る前の2月頃(寒肥)です。

株元にゆっくり効く骨粉入りの固形油かすなどの有機質肥料を施すことで、翌春にたくさんの健康な蕾をつけてくれます。

 

まとめ

カラタネオガタマは、初夏のお庭に完熟バナナのような甘く幸せな香りを運んでくれる、他に類を見ない魅力的な常緑樹です。

「日当たりと風通しの良い場所に植える」「花が終わった6月頃に剪定を行ってコンパクトな形と通気性を保つ」「風水効果を期待して玄関脇や吉方位に植える」というポイントを押さえれば、害虫の発生を防ぎながら毎年美しい花と香りを堪能することができます。

ぜひご自宅のお庭やベランダにカラタネオガタマを迎えて、甘い香りに包まれる至福の春を楽しんでみてくださいね。

       

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